日本では、上野動物園とよこはま動物園で見られる超珍獣「オカピ」。日本に入園するまでは、欧米の限られた動物園でしか見られなかったことからオカピを見るだけで外国に行かれる人がいた。
野生のオカピを見るのは、生息数の少なさと生息環境に阻まれ不可能に近い。
平日の動物園は、いろんな幼稚園の園児達によって微笑ましい光景が見られる。子供達の人気は、いつの世も変わらず大きかったり外見的特徴がある動物や動きがコミカルだったり愛らしい動物に集まる。ゾウ、トラ、サル山に子供達は釘付けとなる。時間が許される限り張り付けとなっている。
キモかわブームも一応ピークを向かえたのだろうか。以前ほど興味の対象とはならなくなったようだ。GW、夏休みにどこかが仕掛け再燃する可能性は充分ありますが、世が荒んでくると癒し系の定番動物が人気者となる。

キモかわの定番?ハダカデバネズミ(Naked mole-rat)
私の好きな動物のひとつは、オカピ。何度見ても飽きない。そして、それほど一般ウケする動物でないことから、オカピの放飼場前に立って、いつまでも見ることができる。
動物園の楽しみ方は、動物を見ることよりもそれを見る人の反応を見ることもある。
放飼場前の前。順路に従って人が流れてくる。
「あれ、シマウマ?」 「キリン?」という声が聞こえてきます。
初めて見る人も多いと思う。TVで扱われることも少なく図鑑で見たことがある程度でしょう。私もそうだった。
近年に入って発見された唯一の大型動物。現地の人は見ていたものの文化圏では未確認生物であった。かつては、シマのあるロバ、シマウマ、レイヨウのなかまのように思われていたが、それらの種が住めるとは思えない環境だったためオカピという動物の存在に信憑性が問われていた。

南アフリカの山岳地帯にすむハートマンヤマシマウマ(Hartman's Mountain Zebra)
初対面のインスプレーションは強い。ジャングルを捜索した人も入園者も同様の見方をするようだ。シマがあることからシマウマを連想し容姿からキリンを思わせる。
外国の人は、英語圏の人だろう ジャングル・ジラフと呼んでいた。
あいまいな動物って、日本人受けしないのかな。卵を産みクチバシを持ち水かきをつけた哺乳類「カモノハシ」もそう。それほどにブレイクはしない。
人気がですぎるのも弊害が出るので良しとしましょう。
逆に中国の人って好きそう。合成写真でなくハイブリットでもないシマウマとキリンを掛け合わせたような動物に。
再びオカピ舎の前。園児たちがオカピだと駆け寄ってくる。さすが情報文化の申し子達。よく知っていると思いきや「オカピ~ オッパーピー オッパッピー」と叫びながら、立ち止まらず「ハシビロコウ~」とハシビロコウの放飼舎の方へ駈け去っていった。

よいこ 元気な子 幼稚園児がいっぱい 遠足 楽しいな。
近頃の子供はマニアックである。
そして飼育方法まで良く知っている。
オカピの生息地は、深いジャングル。神経質な性格で隠れるようにして暮らすため飼育も展示も難しい。
最善の飼育ポイントは、静けさである。今日も優しき子供達のおかげで、エレガントかつミステリアスな密林の貴婦人 オカピの暮らしが守られた。
本当のところは、エレガントなオカピの容姿に男の子達の興味対象外であったかは知るすべもない。
子供たちの人気は、オカピじゃなくてオッパーピーだった。 おそるべし こじまよしお。

オカピの美しいバックライン
現在、上野では、よこはま動物園から借受けている個体を合せてメスのオカピが3頭見ることができますが、今月中に1頭が繁殖計画のために「よこはま動物園」に行きます。この機会に見てあげてください。
メスのため、キリンのような頭上の突起はありませんが、ビロードのような滑らかな質感。美しい四肢の模様。樹の葉を巻とって食べるのに適した30cmもあろうかという長い舌。
キリンの比ではないけど長い首と足。遠景にうっそうと生茂る暗いジャングルをイメージしてトリップするとゴージャスな気分になれるかもしません。
それと合せてパンダとコビトカバの世界三大珍獣が見れるというのは、大きな魅力でしょう。かつて飼われていたボンゴがいたら四大珍獣が揃うんですけどね。

オ カ ピ
【学名】 Okapia johnstoni (Sclater, 1901) (現地名のオカピと発見者のハリー・ジョンストンの名)
【英名】 Okapi
【中名】 霍加狓
【ハングル】 오카피
【分類】 ウマ目キリン科オカピ属 現存するキリンに最も近縁で、キリンの先祖に近い特徴を残す。
【分布】 中央アフリカのコンゴ(DRC)(旧名ザイール)北東部のコンゴ盆地、イトゥリ森林、ウバンキ森林など。
【生息地】熱帯降雨林の周縁部、水に近い低木帯。(海抜500~1000mの高地を好む。)密林の中央部にはいない。
【形態】 体長1.9~2.5メートル. 肩高約1.5メートル. 尾長30~42センチメートル. 体重約200~250㎏。
赤みおびた黒褐色のグロスベルベットコートをまとい、四肢と臀部に美しい縞模様がはいる。密林の中に見事に溶け込み、かなり接近しないと存在が判らない。
オスにだけキリンのような皮膚に覆われたツノが生える。正確には、皮膚内の骨部が肥大していき、やがて頭骨と連結します。
青みおびた長い舌は、採食に適応しているばかりでなく、グルーミングに適し、耳まで舌が届くという唯一の動物。
耳の大きなタイプのシカに類似する耳を持ちヒョウなどの捕食者や人間の接近を察知する。
【食性】 トウダイグサ科(Euphorbiaceae)などの双子葉植物や低木の葉や芽(有毒の植物が含まれる)、果実、シダ類、菌類。ミネラルの含んだクレイ。
飼育下では、マメ科乾草、ペレット、野菜、麦類他。
【行動】 単独もしくは親子で行動し繁殖期以外は、雌雄一緒になることもない。
【繁殖】 出産時期8~10月(未確認). 妊娠期間420~457日(きわめて長い)、哺乳期間約10ヶ月、性成熟に4~5年要する
【寿命】 15~20年以上
Data Sources
・珍獣図鑑 中川志郎著 池田書店
・分類と飼育 偶蹄目I (財)東京動物園協会発行
・ギルマン・インターナショナル保存 (オカピ・ワイルドライフ・リザーブ)
他

